いつかはゆかしの行政処分と解約について

平成25年10月11日、アブラハム社は金融庁より「業務停止命令」および「業務改善命令」という処分を受けました。

このような処分に至る過程での関係者各位の苦労と熱意、迅速な対応には頭が下がる次第です。改めて敬意を表します。

当初よりアブラハム社のビジネスモデル及び営業運営態勢に対する懸念により物議が醸し出されており、それが今回の処分に繋がっているわけですが処分を受けたアブラハム社はプレスリリースの通り、まったく反省をしておりません。

今回は、アブラハム社への業務停止命令にあった(ただし、顧客との投資顧問契約の解約業務を除く。)という文言をまったく表記せずに、自社に都合のいいことしか書かず、自らに都合のいいように解釈してプレスリリースをうつなど、6ヶ月の業務停止処分という、金商法の中で非常に重たい処分をもってしても、彼らは行動を改めるつもりがないようです。

この点は処分においても、はっきりと金融商品取引業務(投資助言業)を適切に行うための経営管理態勢、業務運営態勢及び法令遵守態勢を整備すること。と書いてあり、本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資家保護のために万全の措置を講じること。について指導があったはずなのですが、金融庁の見解に従うつもりなどなく従来の態度に固執し、今般の行政処分を速やかに違反するこのプレスリリースに致っております。当局におかれましては引き続き、アブラハム社から書面で報告を受けるなどの機会に指導並びに追加処分の検討をよろしくお願い申し上げます。

なお、業務停止期間におきましても、投資顧問契約の解約業務については、対応できることとなっております。

今回の行政処分を厳粛に受け止めることなく、プレスリリースで反省しているかのような文言を散りばめながらも実は反省していないなどあいも変わらず事実を誤認させる芸風を改めもしないなど、法令遵守態勢などドコ吹く風といった対応を無責任にも実行するアブラハム社役職員一同を信頼するというのであれば、そのまま契約を継続するのもよろしいかもしれませんが、アブラハム社のサービスの利用者の皆様方におかれましては、沈む船に固執することなく契約を解約し、資産保全と損失処理並びに損害賠償請求の準備にこそ力を注ぐべきかと存じます。

この度は、大変な事態になり巻き込まれた方はご愁傷様でした。

アブラハム社のプレスリリースに込められた意味とは

以上は今回の行政処分の実施及び、それに対するアブラハム社のプレスリリースについて、どっかの誰かの謝罪のようなでも本当には謝罪していない文章に似せて、思うところを書いてみたものだ。

しかし、このような文章でアブラハム社のプレスリリースの不誠実さを責めても、それは心情面での意見に過ぎない。

アブラハム社にはアブラハム社としての都合があるがゆえに、あのようなプレスリリースを行ったのだ。

プレスリリースにはアブラハム社の意志、そしてそうせざるを得なかった事情があると考えるべきだろう。しかして、あのアブラハム社である、そのまま正直にその都合などを説明したりはするわけがない。いつもそうだ。アブラハム社はいつも「事実をその通り」書くことをしない。それはそういう性分なのだから仕方がない。まったく困ったものだ。それがゆえに疎まれているというのに……。

そのアブラハム社がその通り書きたくなかった都合、事情ってやつを読み解いてみよう。

彼らが、関東財務局の発表と「違って書いた」部分。つまりアブラハム社が隠したかった部分、全然まったく隠せてないけど。いつかはゆかしの利用者に、どうしてもしてほしくなかったことだ。

それがいつかはゆかしの解約だ。

社長の高岡が行政処分直前にブログで書いたのは現在、アブラハム行政処分の報道が出た後も、お客様の解約は非常にわずかです。ということだった。そんな短期間で顧客は判断できないだろうに、とても気にしているのだろう。それほどまでに解約が嫌なのだ。

それ以外に解約について言及したことはない。顧客に言いたくない。決して言いたくない。

それはなぜか。そんなことをされたら、アブラハム社にとって致命傷だからだ。原因はいつかはゆかしにまつわる金の動きにある。

いつかはゆかしの利益構造

いつかはゆかしの収益とは、入会金と助言手数料ということになっていた。しかし、それだけではないというのが、一部ブロガー及び行政の調査により判明している。

いつかはゆかしのビジネスモデルについては、証券取引等監視委員会の資料には以下の通りの解説がある。

図にある海外ファンドとは何なのか。顧客が取得した海外ファンドとは何であろうか。それについては、直接の資料が参照できないが、信頼性が高そうなのはFACTAの記事だ。

ハンサードアスパイア、その特徴は日本国内に運用会社の拠点がなく、もっぱらもぐりの業者によって販売されている点だ。様々な表現がされる商品で、例えば「定期積立型投資商品」または「クレジットカードでできる積立投資」そして「投資リンク生命保険」と表現される。その仕組みを理解しうまく使えなければ問題を起こす。様々な投資商品に言えることだが、それはこの商品にも該当する。

実は身近にあって類似する金の流れの商品があったりする。それは生命保険だ。

類似する点は販売者に対するインセンティブ。別に問題があるわけではない。至って当然の合法で合理的な商取引の一環で発生する金銭のやり取りである。生命保険の販売員はその報酬として1~2年分の支払いを受け取っているのはご存じの方も多いはずだ。よく聞く話だろう、契約後1年しないと生命保険の保険金はもらえないと。また、投資型の生命保険について勧誘を受けたことがあれば、最初の1~2年は解約金が支払い額と比べて確実にマイナスになると説明を受けたはずだ。

ハンサードアスパイアも同じ。販売者へのインセンティブ。それが「海外ファンドの発行者がSTIに支払った顧客の購入額に応じた報酬」だ。

そして、それこそが、いつかはゆかしのビジネス上の最も大きな収入であり、顧客から直接得る手数料に比べて格段に大きい利益の源となっている。

ハウマッチインセンティブ

アブラハム社はこんなことを公開したりはしないので、ネットで検索できる程度のハンサードアスパイアの資料から報酬を推定してみよう。

ハンサードアスパイアのエージェントへの報酬の原資

このハンサードが得られる利益のうち、何パーセントがエージェントへの原資になっているのかはわからない。まさか全額ではないだろうが、かなりの部分が報酬に充てられていたのではないか。そしてそれをSTIで受け取っていた。投資助言手数料などよりよほどたっぷりではないか。なにしろ2桁違う。

この手のインセンティブはある程度の契約期間、だいたい1~2年間が経過する前に解約した場合、販売者はその報酬を返金する必要があるのだ。だから保険の販売員は契約後、特に1~2年間はとっても親身になってくれることだろう。

ハンサードアスパイアも同じようになっていると推測できる。何しろ、そうでなければ、契約と解約を繰り返すだけで報酬がいくらでも得られてしまうからだ。

いつかはゆかしでハンサードから得た報酬を以上のように仮定に仮定を重ねて推測するとこうだ。

2,792人の顧客(行政処分より)×ハンサードからの報酬70万円(確定利益の範囲内で某掲示板に書いてあった額)=約19.6億円

一人で複数契約していたり、もう少し月のお支払いの多い人もいるようですので、20億円ってとこでしょうか。

アブラハム社はなぜいつかはゆかしの解約をこうまで嫌がるのか

そもそも投資顧問の手数料で、あんなに沢山の広告をうつことなどできはしない。TVCMだけで数億、駅広告も車内広告も最小単位で数千万からするわけで、あれほど大量になれば億は超えるだろう。合わせてざっと7~8億はしたのではないか。え?安く見積もりすぎではないかって?

それでも2,792人の顧客の入会金や、それぞれ月5万円の投資を行って得られる投資助言の手数料ではとても足りない。足りません。桁違いに足りません。あんなに広告うてるわけがない。その時点で怪しさ満点です。ちょっと考えればわかるだろって話ですよ。

そうです。あの広告の資金源はインセンティブ、ハンサードからの報酬が充てられていたわけだ。

さて、その資金源。途中解約が発生すると報酬を返金しなければならない。特にイニシャルユニットチャージ中には。いつかはゆかしの開始は去年の今頃ですよね。あ、顧客全員がチャージ中か。でも広告代で使ってしまったどうしよう。

そういうことで、アブラハム社にとっては決して、必ず、絶対に、必然として多数の顧客が途中契約解除なんてことをされてはならないのです。

一方で、アブラハムに騙されてしまったとお考えのいつかはゆかしご利用者の皆様におかれましては、全員が解約せずにそのまま満期まで継続すれば、ハンサードアスパイアから利益を享受できるかもしれません。まあ宣伝文句のように毎月5万円で毎年10%の利益が出て30年後に1億貯まるというのは夢のまた夢です。それは社長もそういっている。そう願うのは諦めるべきだ。もっとも利益が出ればの話ですが。目論見が外れても文句を言ってはいけません。投資とはそういうものです。おっと、満期時に税金を払うのを忘れたらいけませんよ。満期時だけではないかもしれませんが。きっと凄い額になるのでしょうね。アブラハム社は税金に関するサポートはしないでしょうから、大変だと思いますが。

しかし、自分はアブラハム社に騙されてしまったんだ、被害者なんだ。謝罪はともかく賠償を求めるというのであれば、早いほうがいい。

ハンサードからの返金は無理です。諦めましょう。やれるもんならやってみてほしい。返金があったらビックリです。実際、ハンサード社が騙していたという証拠はどこにもない。聞いたこともありません。善意の第三者ということになるんじゃないでしょうか。もし、そうでないならこの事件はもっとワールドワイドな物として世界的な事件になるのでしょうね。

というわけでアブラハム社に賠償請求をすることになるのでしょうが、全額返金に近いことを要求するのであれば、もはやこのタイミングを逃してはならない。何しろ広告費として消費しているのだから全員への返却分は残っていないし、これから国税が入り――もしかしたらもう入ってたり――STI名義で得ていた報酬に対する追徴があってもおかしくない。そして、解約が多数になればなるほど報酬の返金でアブラハム社の資金はなくなっていってしまうのだから。

顧客の何割が解約すれば資金が底をつくか、きっとアブラハム社は計算しているんじゃないかな。

以上妄想です

駄目だよ。ネットの妄想を真に受けちゃ。自分で調べて判断しないと。そういうことでひとつよろしくお願いします。

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