アブラハム社がようやくサービス停止の気配だが

平成25年10月19日にアブラハム社関連のウェブサイトにある「いつかはゆかし」、「ゆかしスタイル」、「海外ファンド救済センター」そして「アブラハム・プライベートバンク」が「只今、業務再構築中のため一時停止しています。」という表示を出して業務を停止したようです。業務停止命令が出て8日間。新規申込だけ停止して業務停止のつもりとか、実に舐めきった態度を示していたわけですが、ようやくそれなりの状態に近づいたわけです。

なお、業務停止命令の炎の中から海外ファンド救済センターが不死鳥のごとく復活したかに見えましたが、結局、再び停止してしまいました。当局の業務停止命令に逆らってでもいつかはゆかし契約者を救うんだ再びカモにするんだという意気込みを感じたものでしたが、残念ながら不死鳥ではなく焼き鳥だったようです。ネギ背負ったいつかはゆかし契約者は救済されるためにどこの鍋に向かえばいいのでしょうか。

アブラハム社は自らの体面が最重要なのか

しかし相変わらずのアブラハム社の言訳体質。停止しているのは当局からの業務停止命令を受けているためであろうに、またもや事実をその通り書くことができず、業務再構築中のためと書いています。このことは業務改善命令にある本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資家保護のために万全の措置を講じること。にある「適切な顧客説明」に抵触しているのではないかと考えられるわけです。体面を気にしてのことでしょうが、金融庁は厳格な組織と聞いています。その判断はいかがなものになるのでしょうか。

さらにこの状態では、いつかはゆかしなど各種サービスの契約を解約する場合、どのように手続きをすればよいのでしょうか。苦情受付や各種手続きはどうなっているのでしょうか。業務停止命令は投資顧問契約の解約を除くとされていますので、その業務をやめる必要はないはずです。再構築中を理由にそういった重要な情報へのアクセスができない状態を作り出すというのも業務改善命令にある「投資家保護のために万全の措置を講じること」に反しているように思えるのです。

いつかはゆかしの停止を表明しているページでは「新規受付を一時停止しています」などという表記をしているところもありますが、停止しなければならないのは「無登録金融商品取引業務」として認定されているからであって、新規受付が再開する目途などあるのでしょうか。それがないのであれば一時停止ではなく停止もしくは終了のはずです。

アブラハム社サービス再開への道筋

どのようにすれば「再開」などできるのでしょうか。少なくとも6カ月は業務停止命令があり、その後に改めて該当する業について登録申請をしてそれが拒否されなければの話ですよね。

さて、ポイントは登録できる事業であるかという点と、登録を拒否されないのかという点です。登録できる事業かどうかは、申請内容を見なければ判断できかねますので、ここで言及しても意味がありません。

登録の拒否というのは法で規定があります。当局の担当者が勝手に判断して拒否するわけではありませんし、世論に流されて法的に問題がなくても拒否されたりとかそんな人治国家みたいな事はないわけです。

基本的には、この法で罰金刑や許可や登録を取り消された場合や、役員の解任命令があってその役員がいる場合は、その処分後5年間は登録拒否が自動的に確定します。しかし、業務停止命令や業務改善命令があったことでは登録拒否の事由に該当しません。アブラハム社はそこに活路を見出しているのかもしれません。そのためにも決して登録取消や役員の解任命令だけは避けなければならず、当局の指導に従っているのでしょう。

しかし、法第29条の4第1号ニにはこのようにあります。「金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しない者」。さあ、どうなるんでしょうか。今回の件で、金融商品取引業を適確に遂行できていたでしょうか。そうでないから業務停止命令や業務改善命令が出たわけですよね。

これは監督上の評価項目と諸手続(投資助言・代理業)によると「金商法等の関連諸規制や監督指針で示している経営管理の着眼点の内容を理解し、実行するに足る知識・経験、並びに金融商品取引業の公正かつ的確な遂行に必要となるコンプライアンス及びリスク管理に関する十分な知識・経験を有している者を確保していること。」とか暴力団に関係があるかで判断されるようです。

今回の処分を受けてどのように行動するか、1カ月以内の書面での報告の際、そこにどのようなことを記載するのか。それが問われることになります。

「公正かつ的確な遂行に必要となるコンプライアンス及びリスク管理に関する十分な知識・経験を有している者」ではないと判断されれば、現状の登録の取消もしくは役員の解任命令がされ、自動的に5年間は復帰不能になります。また、5年経って改めて登録申請をしようとしても、それなりに報告が求められて欠格事項に該当するか判断がされることになるでしょう。

そこで振り返って今回のこのサービス停止。中途半端な自己保身的表現で「業務再構築中のため一時停止」と説明し、契約の解約といった重要な情報へのアクセスを遮断していますが、そのような行為は下手をすれば致命傷にもなりうることをアブラハム社は自覚すべきでしょう。

金融庁を相手に「チッ、反省してマース」なんて態度は、自殺行為としか思えません。

で、ゆかしファミリーオフィスって、投資助言業の業務に該当するんじゃないですかね。目立たないところで、まだ顧客募集中とか。富裕層会員事業YUCASEE(ゆかし)も所々で投資助言的なことをしているようですし、業務停止命令を受けて「それなりの状態に近づいた」だけで、業務停止命令に従っている状態には至っていないように私には見えるのです。

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